筋膜整体THYME 岐阜市

筋膜アプローチには、筋肉の緊張を和らげ、神経と筋肉の連携した働きをスムーズにする効果があります。特に、日常生活で体の一部が動かしにくくなったり、長時間同じ姿勢を取ることで体が硬く感じる場合、筋膜を調整することで、全身の動きが滑らかになり、肩こりや腰痛などの慢性的な問題にもアプローチすることができます。

筋膜アプローチはもともと、運動器（関節や筋肉）への治療として広く知られていて、神経系のリハビリに応用している施設は現在ほとんどありません。こちらでは、筋膜マニュピレーションと呼ばれる専門的な手技を神経系のリハビリに適用し、運動麻痺や筋緊張のコントロールの改善を図っています。 澤村先生の行った研究では、筋膜に対するアプローチが筋肉の反応速度を改善するという成果が得られており、この手技が神経筋促通をサポートする可能性が示されています。 さらに、柔軟性やバランスの改善も期待されるため、よりスムーズに、無理なく基本動作や応用動作の練習に移行することができそうです。

オーナーである小木曽先生の基本方針は、リハビリを通じて利用者さまが自分自身でケアを行えるようになることです。そのため、セルフケアを含め体について学ぶ講座を施設内にて開催し、利用される方が日常生活の中で自分の体を守り維持できる力を養うことを目指しています。

また澤村先生をはじめ、こちらに集まる療法士の方々は、それぞれが自分の専門分野を追求しながら活動しています。小木曽先生は「オーナーとして場所を提供するだけで、みんなが自分のペースで好きなことをできる環境が作れればいい」「ここでは自由にやりたいことができるし、料金も自分たちで設定できる」と話します。「ノルマとかもないし、極端な話、今日はあまり効果が出せなかったから、料金は半額にしたって言ってくるスタッフもいます」と大笑い。何よりも利用者さまの満足を重視していることがわかります。

それぞれの療法士が専門分野を追求しながら楽しんで仕事に取り組んでいるからこそ、無理なく長く続けられる環境を作り出し、そしてこの自由な環境が、結果的に質の高いリハビリを提供する基盤となっているように感じます。

澤村先生は、こちらの施設においては脳卒中のリハビリを専門とする一方で、スポーツリハビリや小児リハビリなど、幅広い分野に対応できる「ジェネラリスト」です。ジェネラリストとは、特定の分野だけでなく、複数のフィールドに精通し、それぞれの経験を活かして総合的なアプローチができる人を指します。

澤村先生は、スポーツ現場での経験を神経リハビリに応用したり、神経系の知識を運動器に活かすなど、分野を横断したアプローチを得意としています。幅広い経験を活かし、それぞれの分野で得た知識を相互に応用しているのです。さらに、澤村先生の本業は療法士の養成校の教員であり、アカデミックな視点があることも大きな強みといえます。澤村先生は、リサーチクエスチョン（研究課題）を現場から見出し、現場と研究を結びつけることで新たな発見を日々探求しています。現場での経験から問いを探し、研究者としての視点で分析・改善を続けることによって、目の前の方にとってより効果的なリハビリがどのようなものなのか、追い続けているのです。