福岡ロボケアセンター 福岡市

こちらの施設は整形外科クリニックに併設されているため、医療との連携がスムーズに行えるのが特徴です。リハビリを体験する前に、関節や筋肉の状態、心臓の状態などを医師が細かくチェックします。必要に応じてMRIの撮影なども行っており、安心してリハビリに取り組むことができます。この診察を通して得た情報を基に、利用者さま一人ひとりの体力や症状に応じて、ピラティスやリハビリロボットHALを組み合わせて最適なリハビリを進めていきます。

装着型ロボットHALとピラティスの組み合わせによるリハビリは、こちらの施設ならではのユニークなアプローチです。

HALは、神経信号を読み取って動作をサポートするロボットで、膝や足首などの単関節運動に優れています。一方ピラティスは、自分の体の動きを内観し、姿勢やバランスを意識しながら正しい動作を学ぶ運動療法です。

こちらの施設ではピラティスに用いるマシンを活用することで、クローズドキネティックチェーン（CKC）のリハビリもHALを装着した状態で行うことができる点が非常に珍しく、メリットだと感じます。CKCとは、足裏など体の一部を固定し、複数の関節を同時に動かす運動で、立ち座りなど日常生活に直結する実践的な動作を学ぶのに適しています。さらには単関節用のみならず下半身全体の装着型HALも用意されているため、歩行そのものの練習へと繋げやすいのも特長です。

HALとピラティスを組み合わせたこのアプローチは、単なる機械的な動作練習にとどまらず、実際の生活に必要な動作をリアルに再現し全身的なバランスや内観力を高める点で、独自の強みを持っているといえます。

併設のクリニックの医師・武田淳也先生は、20年以上前に日本で初めてピラティスを医療リハビリに導入した第一人者です。ご自身がピラティスの可能性を見出し、その効果を広めるために尽力してこられたそうです。さらに、武田先生はピラティスの効果を最大化するために、理学療法士とともに独自の認定コースを開発されました。ピラティスは、現在となってはボディメイクなどにも広く応用されていますが、元々リハビリ目的で開発された運動療法で、こちらの施設では医療的な知見をもとに進化させ、治療の一環として提供しています。

ただのエクササイズとしてのピラティスではなく、麻痺がある方や筋力が低下している方でも、上記の認定を受けた理学療法士の指導のもと、医療的なサポートを受けながら安全かつ効果的に進められる点が大きな特徴です。